男性「何ヶ月入院していた？」と唐突に聞かれ
マロ「”？”」

意味が分からずに戸惑うマロ

男性「どんな薬を飲んでいる？」
マロ「？」
マロ「何の話ですか？」
男性「痩せた理由だよ」
マロ「えっ？」
男性「肥満病棟に入院や通院をして痩せたのか？」
マロ「たしかにその対象者ではありましたが」
マロ「肥満治療をしたことはありません…」
そんなマロを不思議そうな顔で見る男性

なんでも
その男性の奥様の体型がたいそう大きいらしく
以前に肥満外来に通院されていたそう

肥満専門のクリニックでは
3ヶ月で体重の10％減量を目標にする

薬剤師や栄養士や心理カウンセラーが
個々の体質に合わせてサポートしてくれ
その成功率は90％以上で
リバウンド率も低いとか

しかしそれで一旦痩せた奥様も
ヒザの故障から身体を動かせなくなり
再び体重が増え
そのことが
ご夫婦のお悩みだと話された

マロは極限まで太っていたけれど
肥満の治療は受けていない

体重が身長を越えるほどまで太ると

「そんなことだから太るのよ！」
「そんなに太っているのにナゼ食べる必要があるの？」
「トロい！できないなら痩せたら良いのに」
「食事のエンゲル係数高そう」
「そこまで太ったら早死」
「医療費の無駄」
「所詮貴女には無駄よ」
「女なのにその体型は、なに考えているの？」
「人前に出て恥ずかしくないの？」
「だらしない人」
「自己管理ができない人に管理を頼めない」
「だから結婚できないのよ」
「暑苦しいから近寄らないで」

言い方を変えた
「痩せるべき」という言葉をかわし続ける日々

否定の言葉を日常的に浴びせられる事に対し

「まぁまぁそう言わずに♪」と笑顔でかわす

いつしか「痩せる」という言葉を
考えないようになる
無関心になる

そこに肥満外来で
「健康のために痩せましょう」と
理路整然と言われても

もう心は鉄の壁に覆われていて
その言葉が受け付けられなくなっていた

もう…痩せろ！痩せろ！うるさいな！放っておいてよ！
自分で太ったのだから
自分で痩せられる

自分のペースで痩せらせて！

これがマロの今のダイエット法（笑）

男性「肥満治療せずにこんなに痩せる人いるんやなぁ～」
マロ「アッハハ！肥満を治療する発想がなかったです」

マロ「奥様は椅子に座ったままで太ももを持ち上げるなどをして」
マロ「太ももの筋肉を刺激して代謝をあげて行くと少しは楽になるかもですね」

そう会話をして
細身の男性を見送った

肥満外来か…

太る理由が人それぞれのように
痩せられる理由も人それぞれ

自分にあったダイエット法を見つけることが
一番難しいのかもしれない